2015夏ユニドル本戦11:SPH mellmuse(上智大学)

シークレットゲストであった東京パフォーマンスドールを挟んでの本戦11番目は上智大学のSPH mellmuse(通称:SPH)であった。

 メンバーの一人がユニドルの創設に携わったこのチームは「ユニドルのトップランナー」と言っても過言ではなく、第4回の優勝チームである。

 ここ最近はタイトルから遠ざかっていたのだが、リーダーが交代し、メンバーも一新した結果、今回の予選ではアンジュルムの大器晩成から"会心の一撃"を連発するセットリストをこなし、予選を通過した。

 わせよばの"全チーム中断トツ"での予選通過やキャンホリやコッキャンなどの本腰の入れっぷりに触発されたせいか、今回の予選通過メンバーだけでなく、第4回優勝の立役者でもあるゆりりんさんやせりなさん、ゆめのさんを筆頭とした旧メンバーも加わっての"総力戦体制"で決勝に臨むこととなった。

 それ故に「優勝した"あの頃のSPH"」と「予選を通過して勢いにのる"今のSPH"」が融合して、いかなるセットリスト・演技となるかに注目した。

【セットリスト】
(オープニング映像:わがまま気のまま愛のジョークのインストゥルメンタル)
1.恋愛ハンター(モーニング娘。)
2.ピザです(チームしゃちほこ)
3.抱いてよ Please go on(後藤真希High-king)
4.ポニーテールとシュシュ(AKB48)

(衣装)
1曲目:メタリックジャンパー+ホットパンツ
2曲目:色別のチェック柄エプロン
3曲目:メタリックカラーの色別パニエ(襟も色別)
4曲目:色別パニエ

【公演内容】
・オープニング映像で「今まで賞を総なめにしていたけど、前回は何もなかった...」という前置きがあった上で、各曲が始まる前に「MISSION:○○をせよ」という見出しがあり、セットリストの曲でどのようなメッセージを伝えたいかが明確であった。

・「観客の心をハントせよ」という見出しでの1曲目は第4回の1曲目であった同じくモーニング娘。ブレインストーミングを彷彿させる「入りの上手さ」や「ダンスの洗練さ」が垣間見えた。

・「観客をラブリーにせよ」という見出しでの2曲目は決勝のために合流したメンバーの一人であり、第4回でも「仮契約のシンデレラ」でソロを行い、観客を圧巻したななさんが再びソロでのパフォーマンスを行い、見出し通り「観客をラブリーに」していた。

・「会場に愛を叫べ」という見出しで行なった3曲目は第5回の予選1曲目でメンバーのゆめのさんとせりなさんが圧巻のダンスで魅了していたのだが、今回も今回がラストユニドルであるゆめのさんとせりなさんがしっかりと見せ場を作っていた。

・最後の曲は「ポニーテールとシュシュ(通称:ポニシュ)」だったのだが、この曲は第4回敗者復活戦のMaybeや第5回本戦のドルクラがトリで用いていたものの、両チームとも思ったような結果が出せなかったという記憶があったためか、「この曲をトリにして大丈夫だろうか?」という心配があった。しかしながら、さすがは「ユニドルのトップランナー」だけあって、しなやかに演技をこなし、「締めのポニシュ」をうまく飾っていた。

【まとめ】
 今回は「優勝した頃の"あの頃のSPH"」と「優勝後の停滞期を今回の予選で打開した"今のSPH"」の両方がともに共演した。そして、「チームとしてラストユニドル」であったわせよばにこそ及ばなかったものの、予選・決勝とともに魅力的なセットリストをこなして、準優勝となり、表彰台に返り咲いた。

 また、本戦では今回を目処に一身上の都合でユニドルを離れることになる6・7期生がメインであったものの、予選のメンバーであった8~11期生もしっかりと存在感を出しており、「強豪の復活」を実感し、新たな強豪チームが増える中、SPHもまだ見逃せないと感じた。